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最終更新日(本文):2011年03月20日
(2010年4月21日から)

11.イングリッシュ・ブラウン・エール


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11A.マイルド

アロマ:弱〜中のモルト・アロマで、フルーツさが感じられることもある。モルトの表情は幅広い特徴を帯びており、カラメル、穀物、トースト、ナッツ、チョコレート、軽いロースト等がある。ほとんど〜全く無しのホップ・アロマ。ダイアセチルは非常に弱〜無し。

外観:銅色〜濃い茶またはマホガニー色。より薄い色(琥珀色〜薄い茶色)の製品も少しある。一般的に透明だが、伝統的には濾過されない。少〜中のオフ白〜タン色の泡。泡持ちが悪いのは炭酸が弱い上に、副原料を使い初期比重も低いことによる。

フレーバー:一般的にはモルティなビールだが、非常に幅広いモルトやイーストを基にしたフレーバーを有する(例えば、モルティ、甘い、カラメル、トッフィー、トースト、ナッツ、チョコレート、コーヒー、ロースト、ワイン、フルーツ、リコリス、モラセス、プラム、レーズン)。フィニッシュは甘いかドライ。濃いモルトを使った製品はドライ、ローストしたフィニッシュになる。弱〜中の苦味で、モルトとのバランスをとるには十分だが、モルトを圧倒するほどではない。フルーツのエステルは中〜無し。ダイアセチルはとホップ・フレーバーは弱〜無し。

マウスフィール:ライト〜ミデアムのボディ。一般的には弱〜中弱の炭酸。ローストを下地とした製品は軽い収斂味がすることもある。甘い製品は比重の割にフルのマウスフィールを持つように見えることもある。

総合印象:軽いフレーバー、モルトに強調されたビールで、たくさん飲むのに適している。爽やかなのに風味豊か。低比重のブラウン・ポーターのように見える製品もある。

歴史:初期のポーターの要素のひとつとして進化した。現代の言葉では、“マイルド”という名前はホップの苦味を相対的に欠いていることを指す(換言すれば、ペール・エールよりもホップの利きが弱く、それほど強くないと言うこと)。元来、“マイルドさ”とはこのビールが若くて、熟成したものには出ている適度な酸味を有していなかったことを指していた。イングランドでは少々珍しく、好適な製品はバーミンガム周辺のミッドランドで今でも見いだせる。

コメント:ほとんどがアルコール度3.1〜3.8%の低比重セッション・ビールだが、輸出やフェスティバル、季節醸造、特別な場合等に向けて強め(4%強)に作られた製品もある。一般的にはカスクで提供される。と言うのもセッション・ビール・クラスの瓶詰め製品はほとんど長旅に耐えないからである。[スタイルについては]幅広い解釈が可能。

原料:ペールなイングリッシュ・ベース・モルト(多くはデキストリンを適度に含む)、クリスタルおよび濃色モルトから成る。砂糖の副原料も使われる。イングランド産ホップ種が最も相応しいが、その特徴は控えめ。性格の強いイングリッシュ・エール・イースト。

諸元:OG:1.030 - 1.038, FG:1.008 - 1.013, IBUs:10 - 25, SRM:12 - 25, ABV:2.8 - 4.5%

市販例:Moorhouse Black Cat, Gale's Festival Mild, Theakston Traditional Mild, Highgate Mild, Sainsbury Mild, Brain's Dark, Banks's Mild, Coach House Gunpowder Strong Mild, Woodforde's Mardler's Mild, Greene King XX Mild, Motor City Brewing Ghettoblaster [日本での入手は難しい]

2010年03月27日更新

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11B.サザン・イングリッシュ・ブラウン

アロマ:モルトの甘み、多くは濃厚、カラメル、トフィーのような特徴を伴う。ややフルーティ、多くはプラムやレーズンと言ったダーク・フルーツの風味を持つ。非常に弱〜無のホップ・アロマ。ダイアセチルは無し。

外観:明〜暗い茶色、ほとんど黒であることも。不透明に近いが、識別できるようであれば比較的透明。少〜中のオフ白〜タン色の泡。

フレーバー:濃く、カラメルまたはトフィーの様なモルトの甘い味覚がフィニッシュまで残る。ビスケットやコーヒーを思わせるのが一般的。中程度のダーク・フルーツの複雑さがある。弱いホップの苦味。ホップ・フレーバーは弱〜存在しない。ほとんどまたは全く知覚できないローストまたは苦いブラック・モルトのフレーバー。やや甘いフィニッシュで、スムース、モルティな後味を伴う。弱〜無のダイアセチル。

マウスフィール:ミデアム・ボディだが残留する甘みによる重たい印象。弱〜やや弱い炭酸。特にその比重を考えると、極めてクリーミーでスムースな舌触り。

総合印象:風味の良い、モルト指向のブラウン・エールで、モルト・フレーバーにカラメルやダーク・フルーツの複雑さを伴う。スイート・スタウトの弱いものまたは色の濃いマイルドの甘いものにどことなく似ている様に見える。

歴史:イングリッシュ・ブラウン・エールは一般的に地理上の線に沿ってサブスタイルに分けられる。サザン・イングリッシュ(または“ロンドン・スタイル”)ブラウン・エールはノーザンのそれに比べてより濃く、より甘いものの、比重は低い。ワインのような大桶に入れられたポーターやあまり美味しくなかったマイルドに対抗して20世紀初頭に瓶詰め製品として開発された。ロンドンの上水道に良く適している。

コメント:稀有になりつつあり、Mann'sがブリテン島では90%以上の市場を独占している。色の濃いマイルドを瓶詰めしたものと考える人もいるが、このスタイルは実際に現存する全てのマイルドに比べて甘い。

原料:英国産ペール・エール・モルトをベースにかなりのダーク・カラメル・モルトとたいていは少量のロースト(ブラック)モルトと小麦モルトが入る。中〜高炭酸塩水がダーク・モルトの酸味と適度につり合う。英国産ホップ種が最もオリジナル風だが、弱いフレーバーと苦味を伴うほとんどどんな種類でも使われる。

諸元:OG:1.033 - 1.042, FG:1.011 - 1.014, IBUs:12 - 20, SRM:19 - 35, ABV:2.8 - 4.1%

市販例:Mann's Brown Ale (瓶詰めだがアメリカでは入手不可), Harvey's Nut Brown Ale, Woodeforde's Norfolk Nog [日本での入手は難しい]

2010年03月27日更新

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11C.ノーザン・イングリッシュ・ブラウン

アロマ:軽い、甘いモルトのアロマでトフィー、ナッツ、カラメル等の特徴。軽いが魅力的な新鮮なホップ・アロマ(英国種)もある。これらのビールには軽いフルーツ・アロマがハッキリと表れているが、著しく目立ってはならない。非常に弱〜無のダイアセチル。

外観:濃いアンバー〜赤褐色。透明。少〜中のオフ白〜タン色の泡。

フレーバー:おとなしい〜並のモルトの甘味で、ナッツ、軽いカラメルの特徴とミデアム・ドライ〜ドライのフィニッシュ。モルトもトースト、ビスケットまたはトフィーの様な特徴を持つ。中〜中弱の苦味。モルトとホップのバランスはほとんど等しく、ホップ・フレーバーは弱〜無(英国種)。多少のフルーツ・エステルがあり、弱いダイアセチル(特にバタースコッチ)は任意だがあっても良い。

マウスフィール:ミデアム・ライト〜ミデアムのボディ。中〜中強の炭酸。

総合印象:よりドライでよりホップ指向のサザン・イングリッシュ・ブラウン・エールで、カラメルよりもナッツの特徴を有する。

コメント:イングリッシュ・ブラウン・エールは一般的に地理上の線に沿ってサブスタイルに分けられる。

原料:イングリッシュ・マイルド・エールまたはペール・エール・モルトをベースにカラメル・モルトが加わる。少量のダーク・モルト(例えば、チョコレート・モルト)も入ることがあり、色とナッツの特徴を付ける。英国産ホップ種が最もオリジナル風。中程度の炭酸塩水。

諸元:OG:1.040 - 1.052, FG:1.008 - 1.013, IBUs:20 - 30, SRM:12 - 22, ABV:4.2 - 5.4%

市販例:Newcastle Brown Ale*, Samuel Smith's Nut Brown Ale*, Riggwelter Yorkshire Ale, Wychwood Hobgoblin*, Tröegs Rugged Trail Ale, Alesmith Nautical Nut Brown Ale, Avery Ellie's Brown Ale, Goose Island Nut Brown Ale, Samuel Adams Brown Ale [*印は日本で入手可能なもの]

2010年03月27日更新

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