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最終更新日(本文):2011年03月20日
(2010年4月21日から)

17.サワー・エール


3月1日暫定オープン!

17E.グーズ

アロマ:中程度の酸味(サワー)/酸性(アシディク)のアロマが裏庭、土、ヤギ、干草、馬、馬用の毛布等と表現されるアロマと混ざる。酸味(サワー)/酸性(アシディク)がより優勢な製品があるとは言え、バランスが鍵でより良いグーズの目印となる。一般にフルーツ的で、柑橘類(グレープフルーツが多い)、リンゴ等の軽いフルーツ、ルバーブ、ハチミツと言ったアロマを伴う。非常に穏やかなオークのアロマは好ましい。腸内細菌[野菜、スモーク、カビ、子供のおむつ等と表現される]、スモーク、葉巻、チーズのアロマは好ましくない。ホップアロマは無し。ダイアセチルは無し。

外観:金色。透明度は非常に高い(瓶を振らない限り)。厚い岩の様な、ムースに似た、白い泡が永遠に続くように見える。常に発泡性。

フレーバー:中程度の酸味(サワー)/酸性(アシディク)の特徴がモルト、小麦、裏庭の特徴とバランスしているのが由緒正しい。弱い、副次的な甘味が出ていることもあるが強すぎるのは似つかわしくない。酸味(サワー)がより優勢な製品があるとは言え、バランスが鍵でより良いグーズの目印となる。色とりどりのフルーツ・フレーバが一般的で、ハチミツに似た特徴を有する。穏やかなバニラやオークのフレーバーが目立つことも時折ある。腸内細菌、スモーク、葉巻に似た特徴は好ましくない。ホップの苦味は通常は無いが非常に弱く感じられることが時折ある。ホップ・フレーバーは無し。ダイアセチルは無し。

マウスフィール:ライト〜ミデアム・ライト・ボディ。終了比重が低いにも関わらず、口いっぱいに広がる沢山のフレーバーにより水っぽくはない。弱〜強い酸味(タート)、口をすぼめる資質で鋭い収斂味は無い。暖まる特徴が少しある製品もある。高炭酸。

総合印象:複雑、心地良い酸味(サワー)/酸性(アシディク)、つり合いの取れた、色の薄い、小麦主体のエールで様々なベルギーの微生物により発酵される。

歴史:自発的に発酵したサワー・エールでブリュッセル(センヌ渓谷)とその周辺に由来し数世紀の歴史を持つ農家式醸造の伝統を受け継ぐ。数は絶えず減少し続けており、幅広い購買層の口に合うよう伝統に反して甘くしている製品もある(後発酵)。

コメント:グーズは伝統的に1、2、3年もののランビックを混ぜて作られる。“若い”ランビックは発酵可能な糖類を含んでいるのに対して、古いランビックはセンヌ川渓谷の独特の“野生”味を有する。良いグーズは最も辛辣と言うわけではないが、あふれるほどに食欲をそそる酒香、鋭いアロマ、ソフトで舌触りの良いフレーバーを持つ。ランビックは無炭酸で提供されるのに対して、グーズは炭酸入りで提供される。熟成したホップが使われるのでIBUはおおよその値。というのもベルギー人はランビックにおいてホップは苦味付けよりも防腐剤として使うからである。“oude”または“ville”とつけられた製品は最も伝統的と見なされる。

原料:モルト化していない小麦(30 - 40%)、ピルスナー・モルト、(3年)熟成した(シュラネ[surannesフランス語で『期限切れ』等と言った意味])ホップが使われる。熟成したホップは苦味よりも防腐効果の目的で使われるので、実際の苦味強度を見積もるのが難しい。これらのビールは自然に発生するイーストやバクテリアを使い、それがオーク製の樽で優勢となり自発的な発酵がなされるのが伝統的。ホームブルーやクラフトブルーで作られる製品はサッカロマイセス、ブレタノマイセス、ペディオコッカス、ラクトバシルスを通常含む純粋培養したイーストを使うのがより一般的であり、これはブリュッセルやセンヌ川渓谷周辺地方で優勢な微生物環境の効果を再現しようと試みられて作られたものである。瓶から採取された培養菌が時として用いられることがあるが、どの微生物が活性かを知るのは容易ではない。

諸元:OG:1.040 − 1.060, FG:1.000 − 1.006, IBUs:0 − 10, SRM:3 − 7, ABV:5 − 8%

市販例:Boon Oude Gueuze*, Boon Oude Gueuze Mariage Parfait*, De Cam Gueuze*, De Cam/Drei Fonteinen Millennium Gueuze, Drie Fonteinen Oud Gueuze*, Cantillon Gueuze*, Hanssens Oude Gueuze*, Lindemans Gueuze Cuvée René, Girardin Gueuze (Black Label)*, Mort Subite (Unfiltered) Gueuze*, Oud Beersel Oude Gueuze* [*印は日本で入手可能と思われるもの]

2010年04月27日更新

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