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最終更新日(本文):2011年03月20日
(2010年4月21日から)

6.ライト・ハイブリッド・ビア


3月1日暫定オープン!

6C.ケルシュ

アロマ:ピルス・モルトのアロマが非常に弱い〜無し。発酵に由来する心地よい、微妙にフルーツ(リンゴ、チェリー、洋梨)のアロマがあっても良いが常にあるとは限らない。弱いノーブル・ホップのアロマは任意で、[あったとしても]スタイル違いではない(ごく少数のオリジナルに見られる)。わずかにワインや硫黄のような風味を付けるイーストもある(この特徴もまた任意で、[あったとしても]欠陥ではない)。

外観:非常に薄い金色〜明るい金色。オリジナルは鮮やかな透明にするためにフィルターされる。繊細な白い泡で持ちは良くないこともある。

フレーバー:柔らかく円熟した味覚は、ソフトなのに良く発酵したモルト、ほとんど感じられない発酵由来のフルーティな甘味、繊細なドライさとフィニッシュにわずかに口をすぼめる(が後味にザラザラ感がない)中弱〜中の苦味、の性質を兼ね備えた繊細なフレーバーのバランスで構成される。ノーブル・ホップのフレーバーは弱〜やや強まで変化するが中弱〜中のものがほとんど。顕著なモルティな甘味が出ているもの(Domが最も有名)が多少ある。わずかに鉱物や硫黄のような水またはイーストの特徴が感じられる製品もあり、この特徴によりドライさとフレーバーのバランスが引き立つ。わずかに小麦の味がする製品もあるがきわめて稀。その他は非常にクリーンでダイアセチルやフーゼルは無し。

マウスフィール:スムースでクリスプ。ミデアム・ライト・ボディだがミデアム・ボディの製品も若干ある。中〜中強の炭酸。通常は十分に発酵される。

総合印象:クリーンでクリスプで繊細にバランスしたビールで、通常、非常に微妙なフルーツ・フレーバ&アロマを伴う。首尾一貫した控えめなモルト感によって、フィニッシュは心地よく爽やかな風味。経験の浅いテイスターにはライト・ラガー、ちょっとしたピルスナー、ひょっとするとブロンド・エールに間違えられる。

歴史:ケルシュはケルシュの規約によって保証された称号で、ケルンとその周辺にある20くらいの醸造所に限定されている。規約では単に“ライトで良く発酵させ、ホップを強調した透明な上面発酵のフォルビア[初期比重11-14%のビール(ドイツの酒税で定義されているビールのひとつ)]”と定義されている。

コメント:“シュタンゲ”と呼ばれる細長い200mlのグラスでサーブされる。ケルンのブルワリーでは各々違った特徴のビールを作っており、Konvention(規約)を微妙に違う解釈をしている。ジャッジの時にはスタイルにあるバリエーションの範囲を考慮すること。よりドライな例ではIBU値が示すよりもホッピーにまたはビターに感じられことがある。繊細なフレーバーが特徴のため、ケルシュは比較的短い賞味期限になる傾向があり、古くなったものは酸化の欠陥を示すことがある。Wiess(ヴィース)として知られる若く、無濾過のものを作っているケルンのブルワリー(例えばドムやヘラーズ)もある(このカテゴリーにエントリーしないこと)。

原料:ドイツ産ノーブル・ホップ(ハラタウ、テトナング、スパルト、ハスブルッカー)。ドイツ産ピルスまたはペール・モルト。高発酵のクリーンなエール・イースト。20%までの小麦が使われることもあるが、オリジナルではきわめて稀。水は極軟水〜やや硬水といろいろ。伝統的にはステップ・マッシングが使われるが149℉[65℃]のシングル・レストでも良い結果が得られる。涼しいエール温度(59-65℉[15-18.3℃])で発酵され、少なくとも一ヶ月間のラガーリングが置かれるが、多くのケルンのブルワリーでは70℉で発酵しラガーリングは二週間以下である。

諸元:OG:1.044 - 1.050, FG:1.007 - 1.011, IBUs:20 - 30, SRM:3.5 - 5, ABV:4.4 - 5.2%

市販例:ケルンだけで入手可能なもの:PJ Früh, Hellers, Malzmühle, Paeffgen, Sion, Peters, Dom*;北アメリカの一部で輸入品が入手可能なもの:Reissdorf, Gaffel;ドイツ産ではないもの:Eisenbahn Dourada, Goose Island, Summertime, Alaska Summer Ale, Harpoon Summer Beer, New Holland Lucid, Saint Arnold Fancy Lawnmower, Capitol City Capitol Kölsch, Shiner Kölsch[*印は日本で入手可能なもの]

2010年03月05日更新

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